- 聞いたことはあるが、よくわからない人
- 基本的なスペック(仕様)を知りたい人
- 洋上風力発電のメリットとデメリットを知りたい人
- 将来の展望がどうなるのかを知りたい人
向けに書かれた記事内容になっています。

世界的に二酸化炭素排出制限が問題視されている世の中、電力供給に関心を持っている土偶です。
風力発電は山間部や沿岸部の風がよく通る場所にしか設置できないと思い込んでたのだが、どうやら昨今の事情は少し異なっている様子だ。
そもそも洋上風力発電とは?
別名オフショア風力発電(Offshore wind power)といい、洋上に設置された風力発電装置のことを意味する。
オフショアと言う言葉が仕様されてはいるが、実際には湖、フィヨルド、港湾内など外洋以外の水面上に設置された風力発電装置の全般を指す。
通常の風力発電機のように地面に固定されているタイプの着床式と、
地面に基礎を設置できない場所でも利用可能なように、浮体式の基礎の洋上に浮かんでいるタイプの浮体式の洋上風力発電がある。
ポルトガルやデンマークなど欧州各国で研究が進んでいるのは浮体式洋上風力発電である。

スペックを確認
ヨーロッパで標準的なスペックの洋上風力発電用の原動機は1基あたりの定格出力は3MWの発電能力がある。

上記の図に示す通り、ある程度の水深が必要であり掘削には高度な技術が用いられることになる。
また、保守点検の際のアクセス手段も大きな課題となっている。
これらは洋上風力発電の先進国であるデンマーク当局によって徐々にではあるが、改善されつつあり、かなりハードルは下がってきている。
下記の図は陸上と洋上の風力発電の設備の違いを示したものである。

洋上風力発電のメリットとデメリット
洋上風力発電にはまだまだ多大な課題が残されてはいるが、メリットも多くある。沿岸国にとっては将来の再生エネルギーの資源と開発が急がれている。
メリット
- 洋上風力発電には複数のメリットが存在する
- 大型化が可能であり、大きなタービンが設置できる
- 洋上であるので、騒音被害が皆無
- 安定的に風力を得ることができる、風の変動性が少ない
- 再生エネルギーとしての注目されている
- 新時代の発電のスタンダードとなることによって新たな雇用やビジネスチャンスを生む

デメリット
- 逆にデメリットの面から見てみようではないか。
- 建設コストが非常に高い、1ファームに付き約2000億円
- 洋上風力発電所の建設は海底基盤の建設や海底送電ケーブルでコスト高
- メンテナンス問題、洋上での保守点検のコスト高
- 環境問題、海洋生物の生息環境が失われる
将来はどう拡大するのか?
2030年代には二酸化炭素排出する自動車の新規販売に制限がかかる昨今、再生エネルギーに注目が集まる中、各国はどのような対応を行うのだろうか。
日本での取り組み

上図は日本おける促進区域の指定に向けた有望な区域等を示したものである。
資源エネルギー庁及び国土交通省港湾局は、すでに一定の準備段階に進んでいる区域として11区域を整理し、このうち4区域については、有望な区域として利害関係者の調整等を行う協議会の組織等を開始。
欧米各国に遅れをとっているとして、2019年に海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律を制定(再エネ海域利用法)。
脱炭素社会を思慮に含んだ将来的なエネルギー改革として、洋上風力発電は日本の電力需要に比較しての国内ポテンシャルが非常に高い。
また、事業の裾野も広く多くの多分野に雇用の創生も期待できる産業の一つであり、国内外の投資を呼び込む計画も進むだろう。
注目されている
テクナビオ(TechNavio:英国ロンドンに本社をおく幅広い市場を調査対象とする調査会社)は、世界の洋上風力発電市場規模は 2019 年から 2023 年の間に 170 億米ドル以上に成長し、年平均成長率は 18%近くになると予測している。
洋上風力発電は、現時点ではまだ陸上の 1/10 未満 だが、予測では 2023 年には世界の風力発電 の 1/4 を占めるとされている。
英国極北のウィック海岸のBeatrice Offshore Wind Farmが2019 年 5 月に完成して、スコットランドで最大の再生可能エネルギー源となった。
BBCニュースで大きく報道されている。
まとめ
- 洋上に設置された風力発電装置のこと
- 洋上風力発電用の原動機は1基あたりの定格出力は3MW
- 安定的に風力を得ることができる、風の変動性が少ない
- 建設コスト、メンテナンスコストが非常に高い
- 事業の裾野も広く多くの多分野に雇用の創生も期待できる産業
- 年平均成長率は 18%近くになると予測
終わり
コメント