- 外国株を買いたい売りたいと考えている人
- そもそもADRとは何か知りたい人
- ADRのメリットデメリットを知りたい人
に向けた記事内容になっています。

日々fireに向けて、投資の勉強中の土偶です。
ADR?聞き慣れない言葉だと思いますが、ある程度株式投資の事を学んできた人は一度は聞いたことあると思います。
そもそもADRとは?

ADRの正式名称はAmerican Depositary Receiptと呼ばれており、日本語では米国預託証券という名称と訳させれる。
日本で言う信託銀行機能を持つ銀行(預託銀行)が、外国で投資家の代替えで希望する企業の株式を購入して、現地で保管するシステムのこと。
ちなみに、保有の名義は預託銀行になるのである。
現時点でADRは2,000以上あり、日本企業株式のADRも120ほど上場している。
また、ADRは実は歴史が古く、1920年代から始まっている。
簡単に言うと
めちゃ簡単に言うと「アメリカの株式市場を経由して第三国の企業に投資ができる」こと。
米国市場で売買できる米国以外の外国企業の証券のことを指し、米国市場のように取引が日本にいながら、日本の証券口座でできると言うことである。
アジア、E U圏の企業が気になる
新興国の株式を買いたい、ユーロ圏も買いたい、となった場合日本の大手ネット証券会社の口座では取り扱っていない国地域は多く存在する。
国の事情や規制などがあり購入できる国は限られているのが現状である。
例えばインドやイギリスなどの国の個別株式を日本の証券会社から購入することは難しく、そこでADRを使わない場合だと、投資対象国の現地証券口座を現地通貨で開設しないと取引ができない。
仮に各国で取引可能口座を開設できたとしても、口座の維持管理だけでも大変な作業とコストになってしまう。
日本にいながら、日本の口座で
そこで登場するのが、ADRである。
投資したい企業のADRが米国市場に上場されていれば、日本で開設した日本の証券会社を通じて日本の証券口座にて購入が可能である。
ADR株を保有することは、事実上その購入した外国企業の株式を保有するのとほぼ同じことになり、株主の権利である配当金ももちろん受け取ることができるのである。
具体的に言うと?
外国企業の株式を裏付けに米国で発行された有価証券を預託銀行が上場させたものであり、現地上場株式を銀行が買付を行い、その銀行が別の銀行に買い付けた株式を預ける。
買付を行なった銀行は外国株式を保有していることの証拠として証書を発行する。
この所有権があることの証拠を示した証書のことをADRと呼ぶ。
種類はあるのか?

- ・スポンサードADR(Sponsored ADR)(スポンサー付き)
- ・アンスポンサードADR(Unsponsored ADR)(スポンサーなし)
大きく2種類に分けることが可能である。
スポンサードADR
株式を発行する外国企業の同意があって発行されたもの。
レベルが3段階あり、本家米国株式と同様に証券取引委員会(SEC)の承認が必要となる。
レベル1
基準が最も緩いので発行しやすい。
ADR発行該当外国株式会社は米国の一般会計原則(GAAP)に基づいた財務諸表の公開が義務付けられていない。
レベル1ADRはNYSEやNASDAQの証券取引所での売買はできない。
店頭販売のみである。
レベル2
米国の一般会計原則(GAAP)に基づいた財務諸表が出されている企業が対象。
レベル2ADRはNYSEやNASDAQの証券取引所での売買が可能。
レベル3
このADRを新たに発行することで、米ドルの資金調達が可能。
最も高い要求水準を満たさなければならない。
なお、日本の証券会社を通じて購入できるADRは、米国市場に上場しているADRとなり、スポンサードADRになるのである。
アンスポンサードADR
発行会社の同意なくADRが作られること。
米国で非上場のまま店頭で取引されている商品を指す。
また、配当が支払われないケースも存在する。
メリット、デメリット

各国の通貨を用意したり、現地口座の開設維持管理のコストを考えれば、日本の証券口座で取引可能なADRを利用しない手はないだろう。
イギリスやインドだけでなく、中国台湾シンガポール、イスラエル、南アフリカ、チリなど世界中の外国企業に投資することができるので、国際的な分散投資の観点から言えば利用価値は高い。
メリット
- 多くのメリットがあるので紹介したい。
- 現地市場を見なくていいので、株価の動きを追うことも簡単であり、取引も簡単にできる
- 米ドル建てなので、為替に関しては、ドル円相場に注視すればいい(各国の通貨に気を使わなくていい)
- 二重課税を避けることができる
- 日本企業ADRも米国で上場しているので日本時間で市場が閉まっていても米国時間で日本企業のADR株をチェックすることが可能
デメリット
- 魅力的に映るADRだが、デメリットも合わせて確認したい。
- ADRを発行している企業は2,000程度あるが、それでも限定的である
- 管理手数料がかかる銘柄がある(配当金に管理手数料が引かれる場合もある)
- 上場廃止リスクがある
- 現地の言語等でプレスリリースされることが多いので情報収集がむずい
まとめ
- ADRの正式名称はAmerican Depositary Receipt、米国預託証券
- ADRは2,000以上あり、日本企業株式のADRも120ほど上場
- 米国株式市場を経由して第三国の企業に投資ができる
- スポンサードADRとアンスポンサードADR
- 国際的な分散投資の観点から言えば利用価値は高い
- 管理手数料がかかる銘柄がある
終わり
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